季刊ココア共和国vol.6

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2011/5/1
詩人・秋亜綺羅による個人季刊誌第6号。
右開きからが詩。左開きではブログを編集。
招待詩として6名の詩人が登場します。

一倉宏は、「きれいなおねえさんは、好きですか」などで有名なコピーライター。詩を2篇書いてもらっています。「数字のうた」は楽しく、だれもが納得できます。「詩の書き方を思い出す」は、30年ぶりに書く詩との葛藤をリズミカルに。

詩壇の最前線にいる吉田義昭からは「先生の休暇」をもらいました。「先生は自殺した。先生は自殺するために、今日、学校を休まれた。きちんとした理由があったので、僕は今日の先生の欠席を、この学校の中だけで許していたと思う。」

みゆきは「おじいちゃん」という詩を。「寒い冬のトイレで脳溢血で倒れて入院したおじいちゃん/お見舞いに行って流動食をスプーンで口に運んであげたら//『どうもありがとうございます』ってすごく丁寧に言ったおじいちゃん/もう私のこともわからなくなってた」。ギンズバーグっぽい口調で、生と死のすきまに滲む、ユーモアのひらめきと、ときめきが冴えます。

パフォーマンス・アーティストの倉田めばの詩は「嘘つきの耳」。「わたしには舌が二枚ある/一枚は噛み切って死ぬために/もう一枚はその時に流れる血を味わうために」。

寺坂理恵の詩はいわゆるナンセンス詩というわけでもなさそうだけど、わたしはやっぱりナンセンスの楽しさを感じてしまいます。「短い爪を摘む/雨は剥がれて/空を//目の前は青く/静止して//夢みたいだ/つぶやく声は遅れて/まぶたのなかへきえる」。ひょっとすると新しい方法論の詩かもしれないですね。

ともの「僕の母」は、ブログで見つけたものです。ともは15歳の女の子。「母のことを考えると/髪の毛が抜けていきます/爪を噛んでしまいます/体をかきむしってしまいます//母はとってもいい人//僕を 僕を 僕を/僕を 僕を 僕を/僕を 僕を 僕を/僕を 僕を 僕を/僕を 僕を 僕を/僕を 僕を 僕を」

秋亜綺羅の詩は「国際風の会議」。震災以前に書かれたものですが、震災の預言書だと騒がれています。うそです。騒がれてもいいんじゃないかな、と。ふふふ。「遠くから視えているのは/波の音波である」「透明海岸の海には/水平線がないのだ」「事件だけが/海岸にとり残されている」「火のついた導火線が/砂浜を走る」「壁が消えたので/うわの空とうわの心//疑っているけど、信じてる/なにか壊れる音がするのに/信じない」。

ブログの編集ページは、秋亜綺羅の「大震災──仙台から」。
の実況記録版も掲載。